カスタムボーン及びアニメーションアクセサリーの紹介

Tom Breuer

こんにちは、私は Tom Breuer です。2014年からフリーランスの 3D デザイナーとして、キャラクター及びゲームのアプリケーションを専門に仕事をしています。芸術的なビジョンを実現するために、主に Blender と Unity を使用しています。2010年に発表するために発掘現場のデジタルモデルを作成したことがきっかけで、3Dアートの世界に足を踏み入れました。課外活動として始めたことが、すぐに私の物語を伝える方法となりました。そして、翌年、コミュニケーションデザインの勉強を始めました。

卒業後は、非常勤講師として Blender とキャラクターデザインのコースを教え、イベント会社でリードアーティストとして社内外の 3D 専門家チームを指導と調整する仕事に従事しています。また、フリーランスとして、人気ゲームキャラクターを基にした 3D プリント可能なデジタルコスプレ衣装を制作しています。しかし、私が本当に夢中になるのは、アニメーションのキャラクターと、彼らが表現する物語です。そして、私のモットーである「私たち自身の小さな世界」に忠実でありながら、数年前から 3D クリーチャーを制作し、短いアニメーションで彼らの物語を伝えることを始めました。私のキャラクターたちの自然な姿は、こちらです。

キャラクターコンセプト

私は新たなキャラクターを創造する時に、考えることは:

このキャラクターは人生で何を一番望んでいるのか、このキャラクターを何の理由で動かすのか。

例えば、点 A から点 B へ早く移動したいカメ、或いは本来は飛べないのに、どうしても飛びたいダチョウのようなものです。次のステップは、このキャラクターが目的を達成するために何をすべきか、何を持つべきかを考え出すことです。

図1:コンセプトアート

モデリングのプロセス

普段のワークフローは Blender と Substance Painter しか使わないですが、今回は Reallusion Character Creator(CC)と iClone も組み合わせて、その利点を把握したいと思います。

私は Blender でラインツールを使用して実際の動物のシルエットを構築します。こうすることで、実際の形状で構築することができ、参照図面を見失うことなく作業を進めることができます。全体の形が気に入るまで、体のパーツを並べ替えて調整します。

私のモデリングのプロセスには固定されたルールはありません。ただシルエットに注意を払い、そこから作業を進めるだけです。ここでダチョウの体が上向きの三角形になるようにし、唯一この流れを崩す要素はダチョウが背負っているバックパックです。

図2:ダチョウの布

テクスチャリング

キャラクターのモデリングが完成した後、すぐに Substance Painter にエクスポートします。そして、金属、プラスチック、布など、さまざまな素材を割り当てて、モデル上にさまざまな領域を作ります。その後、着色に集中するために、Diffuse レイヤーに切り替えます。

各色について、私はメインカラー、ハイライトカラー、シャドウカラーの3つのレイヤーを追加します。これらの3つのレイヤーは、アンビエントオクルージョン、エッジ、表面の法線方向の要素を使用して、マスクでブレンドします。ここでは、主にソフトグラデーションで作業しています。

図3:カラーレイヤー

リギング

私がモデルとテクスチャに気に入ったら、アニメーションのプロセスに進みます。まず、Character Creator の中にある AccuRig モジュールを使ってみます。

リギングが完了した後、 Character Creator が提供しているサンプルアニメーションを使用して、自動スキンウェイトを確認します。そして、スキンウェイトツールを使って、必要な部分をぼかし、洗練します。

モデルを自動リギング

カスタムボーンを追加する

次のステップは、リギングしたダチョウを Blender にインポートし、ボーンを調整し、新しいカスタムボーンを追加します。こうすることで、追加したボーンでフェイシャルアニメーションをアニメーションさせることができます。そして、よりスムーズな動きを可能にするために、首にさらに新しいボーンを追加します。最後に、キャラクターのスキンウェイトを作り直し、新しいカスタムボーンに合わて調整します。

スキンウェイトの転送

スキンウェイトが完成したが、スペーススーツを加工する必要があります。そのために、Data Transfer モディファイアを使って、首のモデルからスペーススーツにスキンウェイトデータを転送します。

ボーンを増やす

Blender プラグインでカスタムボーンを持っているダチョウを Character Creator にインポートした後、顔の表情の編集を開始します。これを行うには、まず Modify > Characterization をクリックして、キャラクターを「Humanoid」とマークする必要があります。 そこで、Blender で追加されたボーンを追加します。必要なボーンをすべて追加したら、HumanIK システムを有効にして、Character Creator と iClone でアクセスできるようにします。

図4:追加ボーンを追加する

顔の表情を作る

キャラクターを Character Creator から Blender に再度 FBX でエクスポートしますが、Blender with Face Expression というオプションを選択し、フェイシャルアニメーションのためのモーフを生成させます。

モーフには便利な名前とキーフレームが付けられているので、Blender でどの表情がアクティブになっているのかが一目瞭然です。これで、キーフレームを保持しながらダチョウの表情を1フレームずつ調整できるようになりました。私はあらかじめ顔のボーンをいくつか配置しているので、それを使って素早く表情を調整し、キャラクターが話したり、顔の表情を表現したりするために必要な表情をすべて作ることができるようになります。

最後のステップでは、アニメーション化されたモデルを再度 FBX で Character Creator にエクスポートします。そして、Facial Expression のウィンドウで、作成した FBX フレームシーケンスをインポートします(これを行わないと、モーフのみが適用され、ボーンのアニメーションは無視されます)。この後、 Content Manager に用意されているスライダーや様々なアニメーションを使って、表情をテストすることができます。

ダイナミックなアクセサリーのアニメーション

この階段で、 Character Creator でスプリングボーンと布のエレメントを追加します。そのために、モデルを選択し、「Modifier > Spring Bones」をクリックします。そして、ウィンドウを開き、必要なボーンをスプリングボーンとしてマークし、ウェイト、強度、バウンス属性を設定します(例:翼とバックパックの旗)。

図6:スプリングボーンウィンドウ

首には、私が布のシミュレーションを使用して、シミュレーションのための領域をマークする布オブジェクトの UV に基づくテクスチャ(白黒)を使用して、アニメーションを強化しています。このテクスチャは「Edit Weight Map」ウィンドウで追加します。

図7:ウェイトマップウィンドウ

この設定により、私は主要のアニメーションに集中し、ダイナミックなシミュレーションは iClone に任せることができるようになります。

アニメーション

私は iClone に切り替えて最初のクリップを制作していますが、通常主要のアイドルアニメーションから始めます。しかし、実際にキャラクターが必要とする連続アニメーションはどのようなものなのでしょうか。私にとって、キャラクターについてすべてを明らかにする1つの特定のアニメーションではなく、むしろキャラクターの個性や動き方を感じることが重要です。

最初のフレームから、Edit Motion Layer でキャラクターをポーズさせ、このフレームをクリップの最後にコピーします。クリップの中央には、カウンターモーションを最大化するために、コントラポーズを追加します。そして、キーフレームの間には、開始と中間のキーの絶対パスを歪める「干渉キー」をさらに追加します。

次のアニメーションで、完成したアイドルアニメーションをコピーして、アニメーションレイヤーを追加します。そうすることで、キャラクターを新しい位置に移動させても、アイドルアニメーションを再生できます。これにより、余計な動きをアニメーション化する必要がなくなるので、時間の節約になります。こちらでアイドルアニメーションを基にしたさまざまなアニメーションを見てください:

アクセサリーのアニメーション

最初は正面のシールドをスプリングボーンでアニメーションさせようと思っていたのですが、動きが強いため、ボーンアニメーションで代用することにしました。しかし、正面のシールドを動かす前に、キャラクターをアニメーションさせ、体の動きにどう対応するかを確認する必要があります。そこで、アニメーションシーケンスの中から極端な動きを探し、それに合わせて正面のシールドを回転させるようにしました。その後、先ほどのボディアニメーションの時と同じように「Edit Motion Layer」ウィンドウを使いますが、今回は人間以外のキャラクタのボーンにアクセスしたいので、FK モードにしています。

図8:アクセサリーのアニメーション

アニメーションクリップ& AccuLips

私はダチョウのキャラクターの内なる独白を考え、それが「なぜ私は宇宙飛行士になったのだろう?」といった感じだと思いました。まず、アニメーションのタイミングを合わせるために AccuLips を使いました。AccuLips は話し言葉や書き言葉をアニメーションの顔にマッピングすることができ、さまざまなオプションを使用して、個々の表情を表示することができる強力なアニメーションツールです。

ダチョウの声は Vincent Fallow さんが録音した音声を使用し、ダチョウに素晴らしい個性を与えています。AccuLips は、このオーディオトラックを変換し、タイムラインウィンドウに話し言葉とリップアニメーションを表示する Viseme レイヤーを追加します。これにより、録音した音声がアニメーション中に再生されるようになります。ベースとなるモーションには、私が iClone の組み込みライブラリにある「Emote」パックを使用し、それを自分のアニメーションで改良・カスタマイズしています。そして、4つのクリップを並べ、オーディオトラックと一致するまで、クリップを切ったり伸ばしたり混ぜたりして、タイミングを調整しています。

キャラクターの動きに満足した後、各クリップにレイヤーを追加し、キャラクターの個性を強調するためのアニメーションを追加して、アニメーションを洗練させていました。最後に、AccuLips だけではなく、Face Puppet を使用し、表情レイヤーを追加します。

アニメーションにも満足した後、全体のファイルを Blender にエクスポートし、Eevee でシーンをレンダリングし、Sketchfab にエクスポートします。

まとめ

Reallusion Character Creator と iClone は強大な機能を備えていて、ワークフローに素晴らしい追加ツールを与えてくれています。私は AccuLips システムが特に気に入っています。これにより、テキストや音声録音を直接編集可能なリップシンクアニメーションに変換できます。

無料ダウンロード:

Blender-Character アニメーションパイプライン

Character Creator

より詳しく:

Tom Breuer

 Vincent Fallow

Reallusion https://www.reallusion.com/jp/default.html